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2014年8月15日 (金)

鉄道3DCG製作記 103系 (24)

103系 CG

通風孔も完成したので今回は照明の取り付けです。
照明は前部標識灯(前照灯)と呼ばれるヘッドライトと、後部標識灯(尾灯・標識灯)と呼ばれるテールライト、車体側面に取り付けられるドアの開閉状態や、非常通報、車両故障などを知らせる車側表示灯(側灯)などがあります。

まず作ったのは尾灯。
尾灯はレンズが開閉可能で、そこからランプを交換できる構造になっています。
ちなみに101系は車体埋め込み式の尾灯になっていて、ランプの交換は車内から行うものでした。
ランプはただの白熱灯で反射板もなくアルミ板で支持されているだけのもの。近年ではLEDになっているのでその支持板もありません。
レンズは内側にだけ溝が掘ってある赤いガラスです。やはりこれも最近ではランプのLED化の際に赤色LEDを使用することで、赤ではなく乳白色のガラスを使用する例もあります。(広島の103系など)
作成の際に苦労したのはモデリングよりむしろマテリアルの設定で、ガラスの屈折率や反射率の設定やランプの光り具合に四苦八苦。
まずは内側が見えないくらいで、かつレンズ表面に景色が映りこむようなレンズのマテリアルを作り、次に内側のランプ部分のマテリアルを作成。
ランプの明るさは輝度(単位:cd/m2)の値で設定するのですが、こちらの資料によると白熱灯の輝度は251cd/cm2とあります。つまり単位をあわせると2510000cd/m2となるのですが、その設定をそのまま適用してみると、明るすぎてレンズの反射や屈折などが全て無意味と化すほどただの赤い物体に。
となると実際の輝度を設定しても見た目でNGなので28000cd/m2ぐらいまで値を落として、なんとかそれらしく見える設定にたどり着きました。

103系 尾灯 103系 尾灯CG

次に作ったのは前照灯。こちらは反射板があり、いわゆるレンズと反射板のケースの中に白熱灯が入っているというオーソドックスなライトです。つまり白熱灯の明かりを反射板で乱反射させてレンズで多少拡散させるだけなのですが、電球は後ろ半分のソケット部分に光が遮られる為、照らされる部分に限界があります。なので反射板で反射させるといっても全ての方角の光を集束させるわけではないので照らし出される光は暗いものになります。
これを解決するためにシールドビームライトというものが後々に採用されました。シールドビームライトはレンズと反射板という構成は同じですが、このケース自体が電球なので、フィラメントから発生する光は全て反射板で集束でき、電球とは比べ物にならないほど明るくなります。そのためこのオデコ1灯式のライトも後年には「ブタ鼻ライト」と呼ばれるシールドビーム2灯式のライトに改造されています。
法線マップ モデルはレンズの中央に丸い膨らみが裏面表面にある以外は、尾灯と同じく裏面にだけ溝の掘り込みがあるだけです。この溝ですがレンズ自体を断面で作成してグルッと回してお皿状にする簡易なやり方だと円形の溝しか作成できません。しかし本物は途中で溝の筋がズレるといういやらしい構造。なので、溝は右の図のように法線マップとして溝の絵を適用し、テクスチャから計算した凹凸でレンズの反射・屈折が表現できるように作成しました。
ちなみに前照灯のランプは250Wのものですが、同じく高い値の輝度を設定するとレンズの反射や屈折などが全て無意味と化すほどただの白い物体になるため、値は56000cd/m2に設定しました。
で、ライト点灯時はそれでよいのですが、ライトを消灯するとケース内に影が出来てしまい暗くなってしまう現象が発生。たぶんレンズ部分の集光能力(というより透過力)が弱くてケース内が明るくならない現象なのですが、四苦八苦した結果、レンズの内側にだけ2000cd/m2程度の明かりを作り、内部を照らすようにして対処しました。

103系 前照灯 103系 前照灯CG

最後に側灯の作成ですが、こちらは鋼体に側灯のワクを溶接し、そこにレンズをはめ込んでランプも支持するという簡単な構造のもの。レンズ自体は赤いものと黄色く点灯する用の無色のものの2種類があり、非常用・戸閉用は赤レンズ、事故用は無色レンズを使用しています。(これも最近はLED化で、戸閉用は無色レンズになっているものがあります)

モデリングは尾灯・前照灯と違って掘り込みが縦1方向なので、法線マップではなく実際に掘り込みもモデリングして作成しました。(右図上段が点灯、下段が消灯状態)

103系 車側灯 103系 車側灯CG

というわけで前照灯やら何やらを取り付けてみました。(ちなみに前照灯はボディに対して垂直に取り付けられているように見せかけて、実を言うと1度だけお辞儀するように下を向いて取り付けられています)

103系 CG

で、よく考えてみると戸閉表示灯は走行中では点灯しないし、事故表示灯は故障してないと点灯しないし、非常表示灯は非常通報がないと点灯しないし、尾灯は後追い入れ替え中でないと点灯しないし、昔は前照灯は夜にならないと点灯しないし…
昼間で走行中のシーンを再現する場合、こいつらって点灯させるタイミングなくね?という重大なことに気づいたのでした。

 
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