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2009年10月 8日 (木)

0系新幹線と日本車輌蕨工場

搬入される21-2

9月12日深夜から13日未明にかけて搬入された鉄道博物館の0系新幹線(21-2)は、実は埼玉県にゆかりのある車両でもあるのです。

製作会社の欄に『日本車輌製造株式会社 東京支店』とありますが、東京支店の工場は東京にはなく、埼玉県川口市にありました。

川口芝園団地と京浜東北線
川口芝園団地と京浜東北線

建っていた場所は京浜東北線の蕨~南浦和。大宮方向に向かって左側に見える大きな団地がそれです。
東京支店工場は「蕨工場」と称され、国鉄を始め、私鉄の車両も多く作られました。ここで0系は214両作られました。

【日本車輌製造 蕨工場に関わる歴史】
1893(明治26)年7月16日 蕨駅開業
1928(昭和3)年5月5日 埼玉県北足立郡芝村に土地38,810坪(128,297.521㎡)購入
1928(昭和3)年12月8日 鉄道省から専用側線設置認可が下りる
1929(昭和4)年6月6日 専用側線工事着工
1930(昭和5)年5月1日 工場用地埋立工事着工
1930(昭和5)年10月2日 工場建設工事着工
1934(昭和9)年4月1日 蕨工場開業
1940(昭和15)年4月1日 蕨工場が所在する芝村が川口市に合併。川口市芝となる
1954(昭和29)年1月10日 蕨工場を電車専門工場にするための設備増強に着手
1961(昭和36)年5月10日 交流電車試運転設備・電車総合試験場完成
1961(昭和36)年7月1日 南浦和駅開業
1961(昭和36)年12月 新幹線用試作電車鋼体完成
1962(昭和37)年4月25日 夢の超特急『新幹線試作EC』(A編成)完成し十河国鉄総裁視察
1962(昭和37)年7月5日 国鉄が新幹線電車180両・90億円相当の国際入札を公示
1963(昭和38)年3月 国際入札の結果、日本連合が受注
1963(昭和38)年9月30日 4,475㎡のマンモス車両組立工場完成
1964(昭和39)年2月15日 新幹線EC『ひかり』号量産車 第1陣6両完成
1964(昭和39)年7月24日 今回の鉄道博物館展示車両である『21-2』完成
1967(昭和42)年3月31日 鋼体第3工場、FRP作業場完成(配置図参照)
1968(昭和43)年9月 電車荷重試験場完成。山陽新幹線試作車951形の構体強度試験に初使用
1969(昭和44)年3月 山陽新幹線試作車951形完成
1970(昭和45)年12月15日 名古屋工場・蕨工場を豊川工場に集約することを発表
1971(昭和46)年2月 蕨工場閉鎖
1971(昭和46)年2月20日 蕨工場敷地123,215㎡を日本住宅公団(現:都市再生機構)に売却
1971(昭和46)年3月1日 機構簡素化を実施。蕨工場を蕨製作所と改称
1971(昭和46)年4月13日 蕨製作所最終出場車両 国鉄113系4両出場
1971(昭和46)年4月15日 蕨製作所第一次解体工事着手
1971(昭和46)年7月10日 蕨製作所第一次解体工事完了
1971(昭和46)年11月10日 蕨製作所第二次解体工事着手
1972(昭和47)年3月10日 蕨製作所第一次解体工事完了
1972(昭和47)年3月10日 蕨製作所敷地を日本住宅公団(現:都市再生機構)に引渡し
1978(昭和53)年3月 蕨製作所跡地に川口芝園団地が建てられる

受注から完成まで時間があまりない中で、量産車は試作車の体験から車体の気密化・雪害対策・飛石防護対策・空調装置の増設及び仕切り扉の自動化など多くの改善策が講じられました。

新旧の地図を見てみると、その大きさがよく分かります。

現在の地図
現在の地図
赤枠で囲まれた三角形状の場所が川口芝園団地。鳥のような形をした団地の他、市立芝園中学校、芝園幼稚園がある
1967(昭和42)年の蕨工場配置図
1967(昭和42)年の蕨工場配置図(驀進-日本車輌製造80年のあゆみ-より)
工場の敷地一杯に建物が並んでいる
新旧地図重ね合わせ
両方を重ね合わせると、跡地がそのまま利用されていることが分かる
(現在の地図の傾きは工場配置図と合わせた)

現在の風景との対比

正門のあたり
正門のあたり
現在は市立中央図書館芝園分室(旧芝園小学校)が建つ
事務所のあたり
事務所のあたり
現在では、スーパーが建つ
第二トラバーサーのあたり
第二トラバーサーのあたり
市立中央図書館芝園分室の正門がある
保守用車の側線
蕨駅に向かって延びていた工場専用側線として使用されていたと思われる場所。現在では保守用車の側線がある。

209系シミュレータ南浦和→蕨
209系シミュレータの南浦和→蕨

鉄道博物館209系シミュレータでも京浜東北線 南浦和→蕨を走行中、浦和電車区の車庫を過ぎたあたりで右側に大きな団地が見えてきます。(目安として湘南新宿ラインがすれ違います。)
昔、ここで0系が作られたんだなあと、思い出してみるのもよいかも知れません。

埼玉で製造され、埼玉で余生を送ることになった0系新幹線『21-2』。10月21日(水)16時15分から一般公開されます。是非ご覧ください。

参考資料
驀進-日本車輌製造80年のあゆみ-(日本車輌製造株式会社・1977年)
川口市史 通史編(川口市・1988年)
新修 蕨市史 通史編(蕨市・1995年)

→過去の記事リンク
鉄道博物館 0系レポート

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2007年10月25日 (木)

くりでん乗車体験会

KD95形気動車

2007年3月に廃止されたくりはら田園鉄道 旧栗駒駅構内にて『くりでん乗車体験会』を11月10日(土)、11日(日)に行なうとのことです。2日間と短い時間ですが復活をします。これは、『2007栗原市産業祭り(らずもね祭りinくりはら)』の協力の一環として行なわれるものです。

また、このイベントの準備、撤収で11月8日(木)、12日(月)に旧若柳駅~旧栗駒駅間で車両の移動が行なわれます。沿線に近い方必見です。

詳しくは特定非営利活動法人 夢くりはら21のホームページをご覧下さい。
http://www.yumekuri21.com/

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